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半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)

第47章 プロテスト当日

願掛けという意味ではないが、この1ヶ月の間、オレは禁酒をしている。

弾丸のトレーニング相手をしてる手前、オレもストイックになってみようと思い、酒を飲む事を止めた。
酒が翌日に残ると、弾丸の相手が務まらないからだ。

プロテストを目前に控え、弾丸はナーバスになっている。

オレやストライカーをはじめ、ジムの選手たちは弾丸をリラックスさせようとするが、中々上手くいかない。

練習が終わり、弾丸はオレとストライカーに「オレ、大丈夫かな?何か最近よく寝れなくて…落ちた事ばっか考えるようになってさ…何かスゲー怖いんだよ」
とプロテストへの恐怖と不安が押し寄せている事を吐露した。

「大丈夫。ケースケ君は今までハードなトレーニングをしてきたし、何よりセンスが良い。もっと自信を持ってテストに挑めば必ず合格するよ」

ストライカーは元プロだから経験者のアドバイスはかなり有効だ。

「ケースケ、やる前から負ける事考えるバカいるかよ、やれるのか、おいっ!」

オレは例のプロレスラーの真似をしながら一喝した。

「だよな…うん、そうだよな。こんな頼もしい二人がいるからゼッテー合格だよな」

自分に言い聞かせる様に弾丸は呟いた。




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