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この気持ち止められない キミのこと好きだから

第9章 初めてのケンカと仲直り

あっという間に過ぎる時間。
美海と過ごす時間って、いつだってあっという間だ。
そんな時だった。
夏休みに入ってすぐの時にやらかした。

その日はめずらしく駅前で待ち合わせしていた。午前中に俺は友達と会う約束をしていたから、昼ご飯一緒に食べれる時間から美海と待ち合わせしていた。けど、友達と久しぶりに会って話が盛り上がって・・・気付いた時には、15時を過ぎてた。スマホには、美海から心配した声でメッセージやLINEが、たくさん入ってた。俺は無意識で音を消していたようだ。
慧「ヤバい!!」
俺は友達と別れた後、慌てて待ち合わせ場所に向かう。
今日に限って駅前にはやたらと人が多くて美海をなかなか見付けられない。
慧「なんで、こんなに今日に限って!!」
あっ、いた!!
人を掻き分け、
慧「美海ごめん!!」
美海「お、怒ってないよ。」
慧「俺、無意識で音を消してて・・・。」
美海「そうなんだ。仕方ないよ。久しぶりに会ったんだもんね。」
慧「なんだよ。なにか言いたい事あるんじゃない?俺、遅れたんだから怒っていいんだよ!!」
美海「・・・。」
慧「なんだよ!!」
美海「なんでもないよ。」
慧「言いたい事あるんだろ?」
美海「・・・どうして?」
慧「なんだよ!!」
美海「私、ただ・・・ホントにお友達と会って楽しかったんだなって思っただけなのに・・・。」
下を向いてた美海が顔を上げた瞬間、涙が溢れてぽろぽろこぼしながら
美海「なのに・・・どうして・・・そんな事言う・・・の?私の事・・・そんなふうに・・・思ってた・・・んだ。」
美海は、そのまま走って行ってしまった。

すぐさま我に返った俺は、美海を追いかけた。
どこにもいない。俺、なにやってんだ!!悪いのは、俺なのに・・・。

夜、電話してもLINEしても美海からの返事はなかった。

次の日も、その次の日も・・・あの日から一週間、美海と会ってない。

俺が居間でぼんやりしていると
慧:母「暇そうね。」
慧「別に。」
慧:母「あっ、そうか(笑)美海ちゃんに会えないから(笑)」
慧「会えない⁉」
慧:母「お祖母ちゃんの体調がよくないからって美海ちゃん連れて実家に帰ってるのよ。あっ、もしかしてケンカしたの?」
慧「うん。」
慧:母「じゃあ、いい物あげる。はい、どうぞ(笑)」
封筒だった。中身を取り出すと美海からの手紙だった。

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