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蜘蛛♠

第3章 アルバイト


恭介さんに手を出すなんて許せない。
架純は近くにあったテニスラケットを手に取り坂本へ向けた。
「恭介さん!!恭介さんの命令に背く事をお許しください!!私は…私は恭介さんの仇をとります!!」

「えっ、えっ………ぶっ……武器!!???」
構えをとっていた坂本が一歩後退する。

「架純!!それはまずい!!ラケットはおろせ!!!!」
恭介の言葉を聞く間もなく、架純のラケットが坂本に襲いかかる!!
空を斬るテニスラケット!!
間一髪坂本は避けた。
「いやいやいや!!!架純ちゃん落ち着いてよ!!!危ないってまじで!!!」

「許しません!!!覚悟してください!!!」
架純は完全に我を見失っている。このままでは殺られると悟った坂本は再び構えをとった。
殺られる前に殺るしかない。
「ほ………北斗神拳に2対1の闘いはない!!!!北斗神拳奥義!!!!天破活殺!!!」
坂本の両手が架純を襲った!

架純はそれをすんなり避ける。
が、ここで体勢を大きく崩した。
坂本の両手に予期せぬ感触!!!
プリン!!いや、肉マン!!!いや、キングスライム!!!!????
目線を自らの両手に移す坂本。
「えっ………………!!!!!」
それは見事に架純の大きな胸を捕らえていた。
と同時に全神経を両手に集中させる!!!
コンマ数秒の間に胸を数十回を揉みほぐすプロの荒業!!!
坂本の溜まりに溜まった性欲が生と死の狭間で究極奥義を生み出した!!

瞬時に赤くなる架純。
「こ……………!!!!!このド変態~!!!!!」
その瞬間、坂本の視界が大きく回転した。

「ピギャーーーーーー!!!!!!」

断末魔と共に、坂本の体は勢いよく床に叩きつけられた。

「坂本さんっ!!!!!」
叫ぶ恭介。

「あっ………………」
我に返る架純。

ものの見事に決まった架純の背負い投げ。
柔道3段、空手2段の経歴を持つ架純にとって、坂本を投げ飛ばす事など造作もなかった。

焦った恭介が急いで坂本の元へ立ち寄った。
「坂本さん!!坂本さん!!!大丈夫ですか!!!」
失神してないことを祈り、坂本の頬っぺたを強く叩いた。

「きょ…、恭介さんどうしましょーー!!あたし、本気出しちゃいました……だって、坂本さん私の胸を…………」
両手で顔を隠し架純が動揺する。

「しょうがない!!それより坂本さんをっ!!!」

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