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好き心少なからず

第16章 近付きたい~曽根崎×速水~

俺の頭がいっぱいになって、意味のない言葉がぐるぐる回り始めた時、

「ふぅん…それで、か」

速水が独り言のように話すと、短く笑った。

「何が?」

「多分、テレビの影響力」

「ん?」

テレビ?

何の話か掴めなくて首を傾げると、速水が本をパタンと閉じた。

「このシリーズを始めから追いかけて読んでるけど、最初のうちは容貌についての描写ってなかったんだよね」

「そうだったかな」

俺も読んだことはあるけど、あまり記憶してない。

そもそもドラマを見てから本を読んだから、イメージが固まっていたかもしれない。

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