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好き心少なからず

第16章 近付きたい~曽根崎×速水~

「変なやつだとか、変わり者だとか、友達いないとか…そういう事しか書かれなかったのに」

速水は握りこぶしを口に当てて、上目使いで空を見据えると、うーん…と何かを考えている。

考え事するときの癖。

2年生の時もそうだった。

「3巻目くらいからかな?」

首を傾げると、髪がさらりと頬にかかる。

「モテるとか、学生時代から女の子に慕われてたとか…何か、性格以外の描写が増えてきてる」

「はー」

なんと言うか…その…

そこまで読み込まれて、作者ならば冥利につきるって言うんだろうか?

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