マジカル☆ステッキ
第5章 軍艦ルークス
しかしラックワードの申し出に、自身のためになることなのにアリサは眉を潜めた。
わがままな彼女らしくない反応に、ヨシヒロは首をかしげアリサを伺う。
「そこまで世話になるわけには」
「遠慮してるのか? らしくないなアリサ、早く試練の塔に行きたいんだろ?」
同様にラックワードもらしくないと尋ねる。
「そうだけど」
「どうしたのアリサ?」
「どうしたのって……軍艦ルークスなのよ?」
戦闘機でありながらも、その頑丈さは国一番。
国王や王族たちが他国へ出向く時には利用するほどの船だった。