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マジカル☆ステッキ

第6章 初めての気持ち



「アリサは笑ってくれただろ?」

 ヨシヒロは握りしめた手をギュっとつかみ、アリサに優しい笑顔を見せる。

「ボクが一緒にいたいって願ったとき、アリサは笑ってくれた。ボクはそれ以上のことは望まないよ」

「ヨシヒロ……」

「ずっと、ボクの側にいてアリサ」

 あっ、と声が発せられる前にアリサの唇はふさがれ、暖かな感触が伝わる。

 驚きのあまり目を見開いたままのアリサ。

 初めて触れた感触もわからぬまま、そっとぬくもりが離れてゆく。

 間近に光るビー玉のような瞳、ヨシヒロはアリサを安心させるように目を細めた。



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