マジカル☆ステッキ
第3章 アリサとヨシヒロ
「ヨシヒロ、もう……だめ」
湧き上がる感情にアリサは耐え切れず、ヨシヒロを引き離す。
女の力ではかなうはずはないのに、ヨシヒロは柔軟に受け入れてくれた。
「ありがとうアリサ。ごめんね、無理させて」
そうじゃない。
無理なんだけど、無理じゃなくて────
アリサは首を横に降る。
言葉にするには難しくて、モヤモヤする頭と心に彼女は焦りを感じる。
早く終わらせてしまおうと、アリサはマジカルステッキに魔力を込め、自身の大切な場所に押し当てる。
「ひゃっ!」
「どうしたのアリサ」
「……なんでもないわ、ちょっとびっくりしただけ」
一度使ったことはある。
あの時も衝撃はあった、そうなることもわかっていたのに前回とはまるで違う反応に、アリサは一気に攻め立てる。