マジカル☆ステッキ
第4章 精霊ルークス
とわいえ、歩いて行くのはさすがに面倒。
しょうがなしにアリサは馬車乗り場へ向かうと店前で、面倒を上回る困難が待ち受けていた。
「なぜ我らが貴様らと同じ馬車に乗らねばならない」
いかにも性格の悪そうなつり目で痩せた体格の男と、その後ろには大柄の男性とメガネをかけた男性がいた。
乗り合いの亭主らしき人物と一緒にいるのは、アリサが就活で世話になった勇者ハヤトたちだった。
「なんか揉めてるみたいだね」
「あれは揉めてるんじゃない。バカが言いがかりをつけてるだけよ」
服装の装飾からみてゴロツキではなく、貴族であることはわかる。