マジカル☆ステッキ
第4章 精霊ルークス
「もう遅い、俺に歯向かった罪は重いぞ。亭主、警備兵を呼べ!」
「それなら、いっそのこと馬車で詰め所まで行ったほうが早いんじゃない?」
「馬鹿かお前は! お前なんぞと同じ馬車に乗れるか!」
「なら、先に行ってもいいかしら?」
「ハッ、いいだろう。お前はまだわかってないようだな。おれに逆らった意味を」
大声で勝ち誇ったように笑い、オルスタンは「とっとと行け!」と、アリサたちを促す。
「お待ちくださいオルスタン様。それではこの者たちが先に馬車に乗ることを許可したことになりますが?」
お付のメガネの青年がボソっと呟く。