マジカル☆ステッキ
第4章 精霊ルークス
ラックワードの馬車のおかげで、あっという間に城内まで来たアリサたち。
「この度は本当にありがとうございます。助けていただいた上に城まで送って頂いて」
勇者ハヤトとバディ子は深々とお辞儀をし、改めてお礼をした。
「困っている人を助けるのが俺の役目だからね。君たちの活躍を期待してるよ」
また、どこかでと。勇者ハヤトたちは英雄と握手を交わした。
「それでは……お前たちもあまり人には迷惑かけるなよ」
謁見の間へ向かう前に、勇者ハヤトはほんのりと笑みを向けアリサたちと別れた。
今朝、無言で立ち去った勇者ハヤトたちだったが、どうやらアリサは知り合いに昇格したようだ。
厄介者である認定も同時に受けつつ。
迷惑をかけられた本人なら、それこそ無視しても構わないのだろうが勇者ハヤトの人柄が見え隠れする。