マジカル☆ステッキ
第1章 プロローグ
「勇者は勇者だろ。それにボクたちは学校で競い合った仲じゃん」
「言って恥ずかしくないの」
「ぜんぜん、むしろアリサと出会えてよかった」
ニコニコ笑顔が癪に触る。
ヨシヒロとはCクラスで二十一、二十二位を競い合った仲だった。因みにCクラスは二十五人である。
通称、落ちこぼれクラスから勇者が出るとは、アリサだけではなく誰もが納得しないであろう。
だからこそアリサはリクルート中だった。
「まさかアンタが勇者とは、この世も末だわ」
魔法連盟に登録されている魔法学校が発行する身分証明書は、この世界では必須であり信用における。
どれほど落ちこぼれであっても、魔法学校が判断する職業は正式に認定される。