マジカル☆ステッキ
第4章 精霊ルークス
「人前でいうことじゃないわ! もう、アンタは目の前のことに集中しなさい」
まったく、とアリサは嘆息をもらす。
そもそもヨシヒロが登城は一人じゃ無理だからと、アリサを連れてきたのが今回の問題に発展したのだと。
おとなしく港で待ってればよかった。
内心そんな後悔をしていた。
あんな醜態をさらした本人であるゆえに、そのようなことは口には出さないが。
「はは、アリサを選ぶなんて、なかなかの勇気ある行動だね。さすが勇者だ」
アリサの想いとは裏腹にラックワードまでもが余計なことを言い出す。
ヨシヒロに関しては褒められたと、とったのかラックワードに「はい! ありがとうございます」と、お礼まで言う始末。