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eme

第3章 街の闇

ミーシャの家の近くで聞き込んだところ、
ゴーレムの劣化で一番困っているのは
レブロというお爺さんらしく、案内されるまま
エメは向かう。

「レブロさん、こんにちは」

ミーシャの家から少し歩いた所の
古いレンガでできた小さな家。
家の入り口に声を入れると
中から杖をついたお爺さんがでてきた。

「やあ、よく来たね。あんたが噂の……聞いてたより若いね」

「治して欲しいゴーレムへ案内して頂けますか?」

「ほっほっ。あせるでない。こっちじゃ」

家に入ると、入ってすぐ左に大きなゴーレムがいた。

「これ……ですか」

お爺さんはイスに座る。
木馬のタイプの椅子で、入り口に向かって設置してある。きっといつも座っているのだ。

「わしは見ての通り足が悪くてなぁ。……婆さんが死んだ二年後か、後を追うように動かなくなってしまった。なんでもやってくれたんだが」

ゴーレムは、立っていた。二メートルほどあるようだ。
形は兜を被った大男。
しかし片腕は落ち、ヒビも至るところに入っている。

(古いタイプだ。しかし作り込んであるな……形状術式、応答術式、応用術式が三つだな。握る、運ぶ、投げる。歩行術式、疾走術式……)

「立派なゴーレムです。少しお待ちを」

「なおるのかっ?」



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