
eme
第3章 街の闇
エメはバックから手袋をたくさん取り出した。
手袋にはびっちりと数式や文字が書いてある。
その中から、二枚選ぶ。
「……だから……これでいいはずだ」
「なんじゃそれは。ゴーレムに直接書き込むんじゃないのか?」
「レブロさん、よくご存じで」
「伊達に生きとらんわ。
そいつが動かなくなった頃には、まだゴーレム技術者もたくさんいたんじゃよ。でも誰も治せなかった」
その時はまだ領主様が変わっていなかったようだ。8年ほど前に変わったと聞いているエメは納得する。
「なるほど。
この方法は僕の先生のオリジナルなんですよ」
「ふむ……」
「少し眩しいかもしれません」
「わかっておる」
レブロは椅子をエメとゴーレムにむける。
エメはゴーレムをゆっくり持ち上げ、寝かせる。そして取れて落ち、砕けた片腕をそのあるべき場所へ集めた。
手袋をはめ、呪文を唱える。
ゴーレムがまばゆく光る。
レブロさんは眩しそうに、声を漏らした。
「おお……」
光が治まり、ゴーレムは形を取り戻した。
表面のヒビも消え、腕も元通りだ。しかし……
「……動かぬ……な」
レブロは残念そうに、少し前屈みだった姿勢からしっかりとイスにもたれかかる。
エメはさほど驚いておらず、何かに納得している。
「……なるほど……」
手袋にはびっちりと数式や文字が書いてある。
その中から、二枚選ぶ。
「……だから……これでいいはずだ」
「なんじゃそれは。ゴーレムに直接書き込むんじゃないのか?」
「レブロさん、よくご存じで」
「伊達に生きとらんわ。
そいつが動かなくなった頃には、まだゴーレム技術者もたくさんいたんじゃよ。でも誰も治せなかった」
その時はまだ領主様が変わっていなかったようだ。8年ほど前に変わったと聞いているエメは納得する。
「なるほど。
この方法は僕の先生のオリジナルなんですよ」
「ふむ……」
「少し眩しいかもしれません」
「わかっておる」
レブロは椅子をエメとゴーレムにむける。
エメはゴーレムをゆっくり持ち上げ、寝かせる。そして取れて落ち、砕けた片腕をそのあるべき場所へ集めた。
手袋をはめ、呪文を唱える。
ゴーレムがまばゆく光る。
レブロさんは眩しそうに、声を漏らした。
「おお……」
光が治まり、ゴーレムは形を取り戻した。
表面のヒビも消え、腕も元通りだ。しかし……
「……動かぬ……な」
レブロは残念そうに、少し前屈みだった姿勢からしっかりとイスにもたれかかる。
エメはさほど驚いておらず、何かに納得している。
「……なるほど……」
