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第4章 変革の代償
「ピムはの、彼女にとっては一人だけの家族なんじゃよ。
ピムも、誰も命令しちゃおらんのに抵抗したんじゃ。
ピムにとっても、また……そうだったんじゃ。」
エメはため息に似た深呼吸をした。
「……僕が、初めてゴーレムを作った時のことです。……先生の真似をして。ゴーレムを作るのは
危ないから駄目だと言われていたんですが」
エメは続けた。
「これだけはなぜか解明されていないのですが、ゴーレムは、基本的に回りの土を吸収し続けて
大きくなり続けるものです。
だから、大きさ、形の術式が必要になる」
レブロは頷きながら答えた。
「そうなのか。……それは知らなかった」
「僕は、それをいれていなかった。
結果、ゴーレムは巨大化し続けて、僕は潰れるところでした。
記念すべき1体目のゴーレムは大失敗。
先生に助けられた時。
僕は怒られると思いました」
エメは話ながら、砕けたゴーレムの土を巨人のゴーレムの元へ集め始めた。
「ですが、先生は僕をほめました。
素晴らしいと」
エメはポケットから術式入りの手袋を取り出す。
そして、レブロに微笑んだ。
「僕も、今なら分かる。知ってたんだ。彼も。ピムも。」
巨人のゴーレムにエメが手を当てると、目映く光りながらその形を戻していく。
(……大丈夫か?)
(先生……)
(大丈夫ならよい。もっとも、大丈夫なのは知っていたが)
(ごめんなさい)
(何を謝る。素晴らしいぞエメ。だが、基礎から学ばないと駄目だな)
(……へへ)
「ルールを守ることだけが、美しいわけではない」
レブロは目頭を押さえた。
「……エメくん、ありがとうの……」
巨人のゴーレムは姿を取り戻すと、ぐっとファイティングポーズをとり、辺りを見渡す。
「……戦いは終わった。君は負けてしまったんだよ」
巨人ゴーレムはファイティングポーズをといた。
変わらないその表情は、とても悲しく映る。
「ヴォ」
「ミーシャなら大丈夫さ、ありがとう」
「ヴォ」
「さて、次はピムだね」
ピムも、誰も命令しちゃおらんのに抵抗したんじゃ。
ピムにとっても、また……そうだったんじゃ。」
エメはため息に似た深呼吸をした。
「……僕が、初めてゴーレムを作った時のことです。……先生の真似をして。ゴーレムを作るのは
危ないから駄目だと言われていたんですが」
エメは続けた。
「これだけはなぜか解明されていないのですが、ゴーレムは、基本的に回りの土を吸収し続けて
大きくなり続けるものです。
だから、大きさ、形の術式が必要になる」
レブロは頷きながら答えた。
「そうなのか。……それは知らなかった」
「僕は、それをいれていなかった。
結果、ゴーレムは巨大化し続けて、僕は潰れるところでした。
記念すべき1体目のゴーレムは大失敗。
先生に助けられた時。
僕は怒られると思いました」
エメは話ながら、砕けたゴーレムの土を巨人のゴーレムの元へ集め始めた。
「ですが、先生は僕をほめました。
素晴らしいと」
エメはポケットから術式入りの手袋を取り出す。
そして、レブロに微笑んだ。
「僕も、今なら分かる。知ってたんだ。彼も。ピムも。」
巨人のゴーレムにエメが手を当てると、目映く光りながらその形を戻していく。
(……大丈夫か?)
(先生……)
(大丈夫ならよい。もっとも、大丈夫なのは知っていたが)
(ごめんなさい)
(何を謝る。素晴らしいぞエメ。だが、基礎から学ばないと駄目だな)
(……へへ)
「ルールを守ることだけが、美しいわけではない」
レブロは目頭を押さえた。
「……エメくん、ありがとうの……」
巨人のゴーレムは姿を取り戻すと、ぐっとファイティングポーズをとり、辺りを見渡す。
「……戦いは終わった。君は負けてしまったんだよ」
巨人ゴーレムはファイティングポーズをといた。
変わらないその表情は、とても悲しく映る。
「ヴォ」
「ミーシャなら大丈夫さ、ありがとう」
「ヴォ」
「さて、次はピムだね」