テキストサイズ

すきってきもち

第1章 デアイ





そこまで言うと、不機嫌な顔をして
立ち上がった私をまた座らせる



「そんなことどうでもいい
またアナタに会いたいだけ、、約束だから」



彼の真っ直ぐな目に、飾らない言葉に
胸が鷲掴みされるように苦しくなった



心臓がしっかりと動いてるのが分かる

「ええ、また」

小指を出されて、それに私のを絡ませる


「絶対だから、指切りしたからね?」

ちょっと必死で子供ぽくて
かわいくてついつい笑っちゃう


「ふふ」

「俺は真剣なのに酷い!」
「ふふ、ごめんなさいね?許して」

「許すかわりにアナタの名前教えて欲しい」

「泉川 百合です
歳はさっきも話したけど25歳」

「覚えた、百合さん」
「レイさん」


お互い顔を見合わせて笑っ、、
というより微笑んで

もう一度、「約束だからね」と念を押されて

会計を済ませて、最寄り駅を目指す


楽しかったからか、酔ったのか
ふわふわした足取り

「夢を見た気分」

だって、男性とまる1時間話すことができた
それにレイさんとの時間が楽しかった


まぁでも夢じゃない証拠に
髪や服からお酒と香水の匂いがしっかりと




ストーリーメニュー

TOPTOPへ