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すきってきもち

第1章 デアイ





「はいはい、話は聞いてるんでお好きにどうぞ」

こういう所は初めてでシステムが分からないけど
鍵貰ったし、書いてある号室に行けばいいか

挨拶をして、責任者のかたと
撮影日の話をまとめて、下見する部屋へ


暇なの!の一点ばりレイさんと共に

「やっぱり気になる」
「何がですか?……あ、この部屋だ」



「なんで仕事でラブホテルなの?」



そう、なりますよね普通は
「何の仕事なの?」

恐るおそるの言葉が似合う様子で訪ねてくる

「説明させてもらうとね、」

私はランジェリーブランド
"HKLove (Hug Kiss Love)"で
総務として働いてる

社長の娘、私もいつかは母の席につく日が来る
その為に色んなもの諦めてきた
まさか、レイさんには言わないけど


まぁとにかく
デザイン、作製、宣伝も一通り私も携わる

で、PRのひとつとして
ここで撮影する

近ごろ主流の動画向けの宣伝

最近は普通のホテルより
こういうホテルの方が内装にこだわってる
らしくて、今回は"恋人を誘惑するランジェリー"
がテーマだからベットシーンになる


で、今日はその下見の日

「店で聞くよ、そのブランド」
「良い噂?」
「うん、酔ったお客さんとか
たまに、見てー可愛いでしょー!って」

わぁお、そんな人いるのね

「ベットシーンか、
なら俺はベットの確認」

おぉふかふかなんて言いながら
ゴロゴロして楽しそう

「百合さんも確認しよー」
「えー大丈夫、レイさんを信じるから」

必要なもの、何人くらい入れるか
部屋の写真、やることリストにチェックが
増えてく


小物の写真、ベットの写真……




「あれ、レイさん寝てる?」



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