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すきってきもち

第1章 デアイ






近くで顔を見ると
本当に可愛らしい整った顔

性格は良くて、所々可愛いんだもん
そりゃ人気だよね

というのもBEASTのサイトを見たとき
〈 No.1 Lei 〉の文字
ビックリした
まさか、自分に付いてくれた人がNo.1だなんて
上位なのは予想つくよ?でもビックリだった


長いまつげ、筋が通った鼻、発色の良い唇
モチモチしてそうな頬

羨ましいな、、
そう思いながら頬をつつく

私と大違い
仕事仕事で美容には手を抜いてしまう

女としてほころびだらけ

恋愛をしてこなかった事にちょっとだけ
ちょっとだけ後悔した
何でかは自分でもよく分からない





「レイさんの彼女さんは幸せね」

子供を見守る気持ちで寝顔を眺めると
ポツりそんな言葉が溢れた


そろそろ片付けでもしようかな
「よいしょお!?きゃ!」

「ね!今の言葉本当に?」


私の下にはレイさんがいる
え?え!?驚きを隠せない


「ねぇ!本当に?本当にそう思う?」

「え、あ、うん、もちろん」

あ、あぁ、立ち上がろうとした時
レイさんに引っ張られたんだ

その証拠に左腕がガッチリと捕らえられてる

・・・起きてたの!?
「い、い、い、いつ?いつから起きてたの!」
「最初から」
イタズラが成功した子供の笑顔

可愛くてつい許したくなる
けど、問題はそこじゃない

「百合さん俺のことスッゴい見つめてた」
「見つめてないっ」
「見つめてた!髪撫でてくれたもん!」

う"……した、ふわふわだった!でも!
「してないっ」
「してた!」

恥ずかしさからついついムキになってしまう
「証拠はあるの?」
「だって俺、最初から寝てないもん!」

そうでした、私の完敗

真下にある顔から逸らす
冷静になれば私は彼を組み敷いてるわけで

そっちの方が大問題!!!
「ご、ごめんね!すぐ避け」
けるね、とその言葉はどこかに消えた


だって

逃げられない、優しさを感じられる強さで
私は人生で初めて男性に





_______抱き締められてるから





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