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KIND KILLAR

第7章 What you see in your eyes

O「んんっ、ふぅっ。」



部屋中に響く甘いオレの声。



その合間にはぴちゃりという唾液音が鳴る。



この人のキスは客の中でも一番上手い。



ぐるりと歯列をなぞっては、急にオレの舌を吸い上げて、それに飽きたら、今度は唇をハムハムと啄む。



何度も何度も何度もそれの繰り返し。



オレは、そのキスに喘ぎながら付いていくのが精一杯。



少し恨みがましく彼を見上げると、ふは、と小さく笑って唇を離すと、顔を近づけて、



K「・・・好きだよ、智。もっと、可愛い声、聞かせて?」



そう甘く低く掠れた声で、耳元で囁いて、べろりと耳を舐め上げるから。



O「ひぁっ・・・。」



もっともっと好きになる。



K「あと、そんな可愛く睨んでも効果ないぞ?」



O「へ?」



とゆーかソソるだけ。と呟くと、今度は首元にキスを落とされた。



O「ね、アトはっ!痕はやめ、てっ!!」



さすがにこの職業をしてるんだ。



キスマーク付きで客の前に立つ訳にはいかない。



必死に彼を見つめると、彼の愛撫が止まって。



そして、少し悲しそうな瞳で



K「・・・他の客の前で脱がなきゃいーじゃん。」



と、呟いた。



O「っ・・・。」



きゅん、と心が掴まれる。



O「カミヤマさん・・・嫉妬、してくれた、の?」



K「やっ、別にそんなんじゃっ・・・。」



否定しているもののその頬は真っ赤に染まっていて。



O「ごめんね?・・・でも、やっぱダメだよ。だから・・・。」



イッパイ愛して?



キスマークのことなんか忘れちゃうくらい、ぐちゃぐちゃに。



K「覚悟しろよ?」



さっきまでの照れ顔はなんだったのか。



オスの顔になって、オレの息子を掴んできた。

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