
KIND KILLAR
第9章 Love me gently?
ビックリして言葉を発せない俺に、智くんは、にっと笑いかけた。
O「オレ、そんな弱くないよ。ハグだって、その・・・エロい目線とか、えっちなことも、しょおくんなら、へーき。・・・カミヤマさんのことは、たまに思い出すけど。でもちょっと前から、オレの頭の中は、しょおくんでいっぱい。」
S「・・・・・・。」
全部が俺の空想なんじゃないか、と思う。
智くんの口から、こんな夢みたいな言葉が聞けるなんて。
ぼーっとして、何も言わない俺を不安そうに覗き込んで。
O「オレじゃ、だめ??」
そう言われたから。
S「だめなわけ・・・っっ!!」
慌てて否定する・・・けど。
O「んふふ、よかった。ここで断られんのかと思った。」
嬉しそうに笑う彼に、とまどいながら尋ねる。
S「・・・その、俺でいいの?ほんとに。」
それを聞いて、智くんは、呆れたように笑った。
O「当たり前じゃん。・・・まあオレの涙の意味くらいは察せるようになってほしいけど(笑)オレは、そんなとこも全部・・・その、大好き、だから。」
120点の答えを返してくれた・・・けど。
S「でも・・・。」
まだ食いつく俺に。
O「あーもう!!うるさい!!」
堪忍袋の緒が切れたように、そう言って、一瞬で俺のネクタイをつかんで。
ぐい、と顔を引き付けて、噛みつくようなキスをされた。
唇を離して至近距離で見つめあうと、俺の理性は吹っ飛んで。
S「智くん。もっかい、していい?」
O「んなっっ////・・・ほら!!行くよ!ニノに怒られちゃう。」
そうそっぽを向いて、車から出ていく俺の恋人。
その耳が赤く染まっているのを盗み見て、緩む頬を引き締めながら。
S「待ってよ、さとしくーん!」
彼を追いかけて、車を出た。
これから築かれる、俺らの幸せを確信しながら。
fin.
