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KIND KILLAR

第2章 I want to know you

ガチャリ、と音がして車の扉が閉まる。



「開けようとしても無駄だよ。ロックかけて、中からは開かないようになってるから。」



O「はあ?」



なんかもう疲れた。



いいや。どうとでもなれ。



本来のテキトーな性格を取り戻したオレはシートにどさりと座り直した。



冷静になりはじめたオレに、オトコがにまりと笑う。



「落ち着いた?とりあえず、飯食って。せっかくいい身体してんのに、勿体無いなあ。」



O「飯・・・?」



紙袋の中を見ると、有名なファストフード店のハンバーガーとポテト、ジュースが入っている。



ふわりと漂うその香りと共に、今まで忘れていた空腹感が押し寄せてきた。



O「っ・・・いただきます・・・。」



空腹には、勝てない。



手を伸ばしてハンバーガーを掴むと、口に突っ込んだ。



久々の飯を堪能しながら、運転席の拉致犯を睨みつける。



歳は・・・32、くらい。



優しそうに下がった目尻。



アーモンド型の目はくるくると動く。



さっき持ち上げられた時にも思ったけど、スタイルは抜群。



これは相当モテるだろう。



「モテるよ?」



O「むぐっ・・・!?」



「さっきからブツブツブツブツなに言ってるのかと思えば。俺のこと?」



しまった。口に出してたか。



O「当たってる?」



「ビンゴ。年齢までジャスト。」



まあ、昔からこーゆーの得意だったし。



「へえ。いいね。殺し屋にぴったりじゃないか。」



・・・はい?



殺し屋?

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