テキストサイズ

KIND KILLAR

第3章 The second killer

O「後・・・10メートル。・・・5メートル。・・・入ってきた。」



そう智くんは呟くものの、俺には全くわからない。



まあキツくリビングのドアを睨みつけるその姿は美しいから役得・・・ってなんの話だよ。



O「おい。誰だよ。出てこいよ。」



俺がぼーっと気持ち悪いことを考えているうちに、同じく拳銃を構えた男がリビングに入ってきた。



あ。このスタイル抜群野郎は。



S「智くん!!大丈夫!!俺の知り合いだから!!」



O「へ?翔くんの?」



そこに立っていたのは、俺の友人兼仕事仲間の雅紀だった。



雅紀は智くんに銃を向けたまま、納得のいかない顔で俺に尋ねる。



A「翔ちゃん、誰?こいつ、普通のやつじゃないよ。俺と同じような職のやつだよ。」



俺と同じような、職。



そう。雅紀は俺が雇っている殺し屋だ。



すげぇな。殺し屋同士って、何か感じるものがあるのかな。



いや、顔が綺麗な人は通じ合うのか?



智くんは美人系、雅紀はイケメン系とは言ってもどちらも美形に変わりわない。



そんな2人が見つめあっているなんて腐った女のコにとっちゃご飯3杯はいけるシロモノだろう。



・・・っていけね。またぼーっと感慨にふけってた。



今度はなかなか答えない俺を睨みつけ始めた雅紀に、言い訳のように言う。



S「いや、あのー。あれだ。幼馴染だよ。雅紀こそ、何して・・・。」



一応智くんの素性がバレないように、気を遣って答えると、張本人がはじかれたように顔を上げた。



O「雅紀?」



そして、知ってるはずのない雅紀の名字をつぶやいた。



O「相葉、くん?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ