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KIND KILLAR

第3章 The second killer

OS「「いやいやいや!」」



2人同時に叫ぶ。



A「なんで?」



クリクリと瞳を動かして、雅紀が聞いてきた。



S「だって!!物騒な人は雅紀で充分!!」



A「冗談でしょ、翔ちゃん!!」



いや、これはあながち嘘でもない。



今、俺の会社の殺し屋は雅紀だけだ。



雅紀はこんなほわっほわなビジュアルと反して、拳銃を持つと、10人敵がいても1人で撃ち殺すようなやつだ。



話を聞いてみると、智くんは雅紀よりもベテランらしいし。



A「でもさ?翔ちゃん。リーダー、専属のクライアントいないんだよ。可哀想じゃん。」



S「え、そうなの?腕はいいんじゃなかったの??」



そう問いかけると、智くんはしぶしぶうなづいた。



専属というのは、殺し屋がある特定のクライアントのためだけに仕事をすることを誓うことだ。



雅紀は俺の専属ということになる。



専属になると、不安定な殺し屋の仕事もだいぶ安定するらしい。



それなのに、智くんは専属がいない・・・?



S「なんで?」



そう言うと、智くんは厳しい眼差しになった。



そしてふと口を歪めて笑う。



その顔は今まで見たことがなかったくらいニヒルなもので。



俺と雅紀は、はっと息を飲んだ。



それを見て、智くんは吐き捨てるように言った。



O「オレ、誰も信じられないから。」

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