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KIND KILLAR

第4章 Robust you

はっ、と気づく。



2人の会話は普通は心配しなくていいはずのこと。



この2人にこんな思いをさせてる張本人は、俺だ。



街で、ヤクザじみた行為をしていた雅紀を、雇ったのは俺だ。



ニノが、街でストリートチルドレンに混じっていたのを、その瞳に魅了されて雇ったのは、俺だ。



彼が、殺し屋の両親を仕事中に亡くしているのを知っていつつも、雅紀とニノとの付き合いを止めなかったのも俺だ。



ぜんぶ、ぜんぶ、俺のせい。



O「・・・あの。着いた、けど・・・。」



いつのまにか会社の前についていたみたいだ。



智くんが、遠慮がちに声をかけてくる。



すぅーっ、はぁーっ、と雅紀が深呼吸して、パチン、と手を叩いた。



A「うっし!切りかえよっか!!」



N「・・・うん。」



J「リーダー、運転ありがとね。」



そう言いながら3人が出て行く。



でも、俺は・・・。



2人に合わせる顔がない。



言うなれば生きた考える像状態で、車から出られなかった。

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