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KIND KILLAR

第4章 Robust you

N「翔さん、朝言ってた話、今いい?」



S「ああ。」



智くんに諭されて、出社して。



ものの数分でニノに呼ばれた。



S「んで?どした。」



社長室に着いてからニノに向き合う。



その瞳は不安気に揺れていた。



N「あの・・・ね。」



ぽつ、ぽつと話し始めたニノによると、ライバル会社が俺たちの会社の情報を盗んでいるらしい。



N「ちまちま盗んでるんだよねー。まあ、バレバレなのよ、俺には。」



そう軽くドヤ顔をして続ける。



さらっと腹立つな笑



N「ちょうど大野さんを雇うってなった日くらいから薄々気づいてたんだよねー。でも、まあ、始めはどうでもいいような内容だったからさ?」



あの日、俺の家に来たのはそれでか。



ようやく合点がいく。



でもな。



S「どうでもいいって・・・。よくないだろ。」



会社の命運に関わることだ。



ここはきっちり社長として一喝しようと思ったのに。



N「昔つくったチラシのレイアウトとかだよ?そんなので余計な心配させて、翔さんの仕事を邪魔するわけにもいかないかな、と思ってさ。」



ずっきゅーん。



櫻井翔、ハート、撃ち抜かれました。



N「すぐ対策もしたしね。」



でも、と続けて眉をひそめる。



ここからが本題のようだ。



声のトーンを落として、気をつかっているのがわかる。



N「・・・さっきの銃撃さ?多分そいつらの仕業なんだよね。一瞬だけ見たんだけど。あの顔、あの会社の専属の殺し屋だと思う。」



S「マジ・・・かよ。」

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