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KIND KILLAR

第4章 Robust you

S「なあ、ニノ?智くん、まだ帰ってきてねぇよな?」



あの人が出て行ってもう、半日がたっている。



俺も、ニノも潤も、仕事でうっかり頭から飛んでいたけれど、智くんが戻って来てないんだ。



N「うん。俺は会ってない・・・。心配だよね。」



ニノもきゅっと薄い唇をさらに噛み締めた。



俺もニノも責任を感じて頭を抱えるものの、どうしようもなくて。



結局。



最終手段。



S「雅紀。ちょっと話が・・・。」



A「んー?どうしたの?仕事?」



・・・怒られるのも、巻き込むのも、覚悟して、雅紀に相談してしまった。







A「え!?リーダーが昼から帰ってない!?」



俺らの話を聞いて、雅紀は俺とニノを睨んでくる。



A「なんで、オレに一言くらい言ってくんなかったの。」



普段は聞かない低い声で一喝される。



S「いや・・・お前いくとヤバいかと思って・・・。ごめん。」



そう言う俺にニノが反論する。



N「ちがっ・・・!!俺が・・・っ。相葉さんに危ない目にあってほしくないっておもっちゃったからっ・・・。リーダーのことなんも考えてなかった・・・。」



いや・・・でもさ。



S「智くんに相談したのは俺だ・・・。」



N「翔さんのせいじゃな・・・。」



A「あーもうわかった、わかったよ!にのちゃんもほら!そんな顔しないの!」



しゅんとする俺と泣きすぎて目元が浮腫んでいるニノの言い合いを遮って雅紀が笑う。



でも、俺らはそんな笑うような気分にもなれなくて。



2人で項垂れていると、視界の隅に、クローゼットから黒のニットとスキニーを取り出して着替えはじめる雅紀が見えた。

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