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KIND KILLAR

第4章 Robust you

相手の方にも、これはやばいという空気が流れ出す。



そして、残りの全員が俺の方を向いた。



S「え、俺?」



「おい!あいつだ!あいつを狙え!!」



S「はいいいいい!?」



さっきまでは、偉そうなことを言ってたけど、実際狙われると思うと・・・。



S「無理無理無理無理!!」



そんな俺の情けない声に、智くんの緊張が解けた。



O「ふはっ!翔くん、顔真っ青!」



S「いやいやいやいや!マジで無理無理無理無理!!」



いつもの智くんになったことに安堵しつつも、足はガクブル。



そんな俺にギラギラとした瞳が突き刺さる。



そしてとうとう。



「おまえら!やっちまえ!!」



「オオオオオッッッ!!!」



S「嘘だろーっ!!!」



ナイフや銃を構えて向かってくる男どもを前に、どうすることもできなくてただ腕で頭を抱えていた。



でも。
そんな俺に、ナイフも銃弾も食い込むことはなかった。



俺の前に、智くんがでてきたから。



O「こーら。俺の翔くんに、手、出さないで?」



さっきとはまた違う。



ふにゃふにゃした笑顔のままなのに、その目は獲物を捕らえる鷹そのもの。



眼光だけを光らせて。



バン、バン、バン・・・。



彼の手の拳銃から飛び出した鉄の弾が、敵の数だけ飛んでいって。



一瞬の静寂の後、前にいた男たちが全員倒れた。

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