テキストサイズ

KIND KILLAR

第5章 What is this feeling?

ようやく片付け終えて、一息ついたとき。



控えめに美術室のドアがノックされた。



・・・嫌なよか、「智くん、いる?」



やっぱな。



翔くんだ。



何でバレたくないって思った時にくるかな!?



聞こえないようにため息を一つついて、



O「・・・いるよー。なにー?」



出来るだけ平静を装って答えた。



すると、躊躇いがちに返事が返ってくる。



S「邪魔してごめんね?自主練できないみたいだから・・・さ。図書室で、勉強してるね?」



あー、なるほど。



あまり携帯を見ないオレのために、言いに来てくれたんだ。




いや、その気持ちは嬉しいんだよ!?




嬉しいけど・・・さ?



タイミングってもんがあるでしょ。



・・・まあ、翔くんは悪くないしね。



深呼吸をしてから返事をする。




O「わかった。ありがと。がんばってね。」



よっしゃ!



意外と普通に答えれたんじゃない?




ぬか喜びしたのも束の間。




S「・・・なんか、微妙に声高いね?隠し事してる?」



O「うえええええええっ!?してなっ・・・してないよっ!!!!」



S「・・・開けるよ。」




完全に動揺したオレを嘲笑うかのようにゴングが鳴り響いた。



試合終了です。



オレが必死に隠してたのも無事、無駄になりました。



あーーー!!!



もう!!!



でっかくため息をつく。



このままだとため息のつきすぎで、寿命、短くなりそう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ