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KIND KILLAR

第6章 Repeat over and over.

そんな時に、ふっと思い出したニノの言葉。



S「智くん?」



O「ん?」



微笑んでベッドに腰掛けてる貴方。



その純粋そうな様子からは何も読み取れないけど。



S「俺に、隠してること、ある?」



カマをかけてみると、案の定、素直に引っかかった。



O「・・・ないよ。なんで?」



口ではこんな事言ってても、バレバレなんだよ。



そんなわかりやすく顔を背けられたら。



S「俺に、言えないこと?」



その華奢な腕を掴んで尋ねても、やんわりとそれを外しながら、するりと逃げられる。



O「なんもないって。そんなこといいから、寝ないと、熱上がっちゃうよ。」



あ、ここまで好きな人に避けられると悲しくなってくるもんだな。



今までの恋では味わったことのないくらい苦い想いが心を締め付ける。



S「俺、そんな信用ねぇ?」



O「・・・そう、かもね。」



認められたし。



S「言いたくない?」



言いたくないのなら、強制はしないよ。



貴方の嫌がることはしたくない。



貴方が大切だから。



・・・キスしといて何言ってんだって話だけど。



でも、ね。



ほら、まただ。



たまに物凄く悲しそうな顔をするんだよ。



貴方は気づいていないかもしれないけど。



こっちまで胸が痛くなるような悲しげなカオ。



S「心配なんだよ。智くんが。」



好きだから、という言葉を飲み込み、じっと見つめると、智くんは観念した、とでも言わんばかりに肩をすくめた。



O「わかった。教えてあげる。」



どんな話が飛び出してくるのかと、生唾を飲み込む。



そんな俺に、智くんは普通に笑いかけて、横に身体を横たえてきた。



S「どうした、の?」



甘えたくなったのか?



彼の方を向くと、今まで見たことがないくらいに、妖艶な色香を醸し出していた。



紅く艶めいた唇、薄く細められたセクシーな瞳。



苦しげにひそめられた眉さえもが、その色香を強調していた。



アレ、なんか俺、もしかして、やばい?



そう気づいた時にはもう手遅れだった。



するりと彼の綺麗な手が俺の頬に伸びてきて。



S「んんっ!?」



薄い唇が、俺のそれに噛み付いたんだ。

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