笑い、滴り、装い、眠る。
第7章 雨の日は家にいて
「あ……っ」
胸の内をうまく晒け出せないまま、晒された素肌に落とされていく痕跡に声が漏れる。
やっぱり声を聞かれることに抵抗があった僕が口元に手を持っていくと、それに気づいた彼の手によって手を絡めとられてしまう。
翔「お願い…恥ずかしがらないで…」
「だって……ぁ…」
生温かくて、ざらりとしたものが肌の上を滑ってゆく感覚に鳥肌がたつ。
翔「もしかして、あの電話の人のことがまだ、忘れられない、とか?」
「えっ?……潤は違っ……んぁ…」
生温かい温もりを肌上に残したまま、翔くんの手が僕の中心に触れた。
翔「答えて……?」
「だから潤とは…もう…ぁっ…」
布越しとは言え、段々と形を変え始めた僕のモノを翔くんの手が撫で回す。
翔「そうは見えなかった。」
「だっ……て…嫌いになって別れたワケじゃないから…ん…」
じわじわと体の奥から込み上げてきたもので、翔くんの顔が滲でいく。
翔「だったらなおさらまたぶり返すかもしれないでしょ?」
「ぁ……っ」
翔「俺なんかが嫉妬する筋合いじゃないけど、そんなにもあなたを縛りつけるなんて何だか…」
「だから…違うんだ。僕の話を聞いて…っ」
翔くんは、
まるで所有の証しでも残すようにして僕のカラダ中に鮮やかな紅を刻んでいった。
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