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笑い、滴り、装い、眠る。

第7章 雨の日は家にいて



カズくんが僕を知ってる?



何処かで…会った?



必死で記憶の糸を手繰り寄せる。



そして、「きれい」というキーワードから、ようやく辿り着いた、一つの答え。



いつだったか…



コンビニで買い物をしていた時、相葉くんの側で不思議そうに僕らの会話を聞いてた男の子。



そんな僕の目線に気づいた相葉くんが、彼に僕を紹介してくれた。



雅「この人、美人でしょ?」


和「う…うん。」


雅「それに見て!この手。どこからどう見ても職人の手じゃないでしょ?」


和「ホントだ…」



雅「そのせいでたまに女の人に間違われるんだよね?」


和「そうなんだ?」



興味津々のキラキラした目で見つめる彼。



あの時は相葉くんの仰々しいまでの褒めっぷりにただただ恥ずかしくて、その彼の目から逃れるように慌てて店を飛び出した。



あの子が……カズくん。


翔「どうやら見られてたらしいんだ。俺と大野さんが一緒にいるところを。」


「でも、外で会ってた、っていっても、別に変なことしてた訳じゃないじゃない?」


翔「俺もそう思ったんだけど…」



さっきまであまり気にも止めてなかったけど、



翔くんがさかんに首の後ろを気にしていることが気になった。



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