笑い、滴り、装い、眠る。
第7章 雨の日は家にいて
知ってる…
でも、もっと君の方が翔くんのことを一番分かってたと思うし、
翔くんのことを好きだったんだと思う。
なのに、僕が君の想いを踏みにじってしまった。
いくら翔くんのことを好きになってしまったから、って、
あの時、酔って制御不能になってしまった翔くんに、求められるまま身を任せてしまったのは浅はかだった。
和「まさか…翔さんと関係したことを後悔してる、なんて言わないでしょうね?」
「…ごめん…なさい。」
和「は……今さら謝られたって…?言ったでしょ?俺と翔さんは終わった、って?」
「でも、君、まだ、翔くんのこと…」
和「へぇ…翔「くん」、なんて呼んでんだ?」
「あ……」
和「ま、いいけど?」
カズくんは店内に向かって笑顔で手を振ると、
振り返って仰ぎ見ていた僕に、能面のような顔を向けた。
和「こっちから誘っといてあれなんですけど、もう行きますね?」
店内から、心配そうにこちらを見ていた相葉くんと目が合う。
和「あの人ね、俺のカレシなんですよ。」
「え…?」
和「あの人、正直者でバカがつくぐらいお人好しだけど、俺のこと好きだ、って言ってくれてるし、それに…」
相葉くんを見ていたカズくんが目を細めた。
和「俺も結構好きなんだよね?あの人のこと?だから…」
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