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笑い、滴り、装い、眠る。

第7章 雨の日は家にいて



このあと翔くんも僕も予定が入っていたけど、後でシャワーすればいいか、って感覚だった。



「ゃぁ……しょ…っ…も…」



翔くんは、僕の声が届いていないかのように一心不乱に腰を打ち付けた。



「ぁ……ぁ……も…イク…イッちゃ…」


翔「ダメ。一人でイカせないから。」



翔くんは繋がったまま、息も絶え絶えな僕を抱き起こし膝上に乗せた。



翔「こうしたら俺もイケるから。」


「や…こんな…恥ずかし…」



最近の翔くんはいつもそう。



イク直前の僕の顔を間近で見ながらするとイケるんだ、とか言って。



「翔くん……もうダメ。」


翔「うん。俺ももう……」



先にイッた僕の後を追うように、翔くんも僕のナカに欲を吐き出して果てた。





翔「今日はごめん。何か無理させたみたいで。」


「僕がいい、って言ったんだし気にしないで?」



仕事関係で地方へ行く僕を駅まで送っていく車の中で、翔くんは申し訳無さそうに頭を掻いた。



翔「今夜は会えないんだ、と思ったら…つい。」



僕もだよ、と言いかけて、車の窓に張り付いた小さな雨粒に気づいた。



その横で、ぽつり、翔くんが言ってくれた。



翔「誕生日、おめでとう。」



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