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笑い、滴り、装い、眠る。

第16章 a little guy



雅「あー!!おーちゃんと翔ちゃんだぁ!」



こっちこっち、と、まーくんは大袈裟なまでに大きく手招きした。



潤「マー坊、お前煩すぎだから。それに『翔ちゃん』じゃなくて『櫻井さん』だろ?」


雅「いーじゃん?翔ちゃんは翔ちゃんだし?」




何だその理屈?と、隣の松本さんがコーラを飲みながらうんざりしていた。



翔「ごめん、遅くなって?」


潤「宿題、捗ってる?」


「は、はい。」


潤「そっかそっか。えらいえらい。」


翔「当たり前だ。この俺が教えてんだからな?」



僕の頭を撫でる松本さんに櫻井さんは得意気だ。



潤「俺、大野くんに聞いてんだけど?」



何飲む?と、笑いかけてくる顔は、櫻井さんに負けないぐらいカッコいい。



「じゃあ…コーラで。」


潤「……だってさ、マー坊。」


雅「え?俺が持ってくんの?」



まーくんが抗議の声を上げた。



潤「当たり前だろ?お前、端っこに座ってんじゃん?」


雅「…人使いの荒いオジサンは嫌われるよ?」


潤「…なんか言ったか?」


雅「べっつにぃ?」



ポンと椅子から降りたまーくんが勢いよく走り出す。



潤「おいこら!走るな!」



その背中に向かって松本さんが大きな声で叱り飛ばした。



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