笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
「ウソ…」
和「あら?もしかして、気づいてなかった感じ?」
無言で首を縦に振ると二宮くんは呆れたように僕を見た。
和「あんなに好き好きオーラ振り撒いていたのに、可哀想な潤にぃ。」
そんなこと言ったって…
自分のことでいっぱいいっぱいだったし。
和「あんま、気にしない方がいいよ?恋愛、ってそんなもんだろうし?」
そういうものなのかなあ…
和「……って、俺もそんな語るほど経験ないしね?」
雅「それなら、これからおーちゃんが経験して色々教えてくれるよ♪」
和「へーぇ…」
「ち…ちょっと……まーくん、変なこと言わないでよ!?」
二宮くんの目が光る。
えっ?い、今の…何?
和「大野さんに教えてもらう…うん、それもいいですねぇ…。」
二宮くんの口の端がきゅっと上がり、僕をチラリと見た。
和「これからは俺、お二人のこと参考にさせてもらいますね?」
参考にする、って言ったって、
僕、櫻井さんと付き合うはずないのに?
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