笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
俺の言葉に驚いた大野くんが、俺の横顔を穴が空くほど見てるのを感じる。
だって、
見られてる側の頬が熱いからさ?
智「櫻井さん…」
「ん?」
智「顔、真っ赤……。」
「えっ!?//////」
やっぱり?
道理で顔が熱いと思ってた。
智「合格してるといいなあ…」
ピタリ、と寄せてくる体温に、不覚にも顔がニヤついてしまう。
智「でも……落ちてたらどうしよう?」
「大丈夫だって?」
智「どうして……そう言えるんですか?」
「忘れた?優秀な家庭教師の存在を?」
智「……そうでした。」
「だから……」
安心したように笑った君の体を抱きしめた。
「……楽しもうね?デート。」
……だが。
智「38・5℃……。」
「……ごめん。」
記念すべき合格発表の日。
俺は不覚にも体調を崩してしまった。
潤「あんなクソ寒い日に、カッコつけて海なんかに行くからだろ?」
と、松本にはボロくそに言われたけど、
智「食欲ありますか?お粥作ったんですけど…」
大野くんの手作りかあ…
食いたいけど、起き上がる体力が…
そこへ、薬を買いに出ていた松本が戻ってきて、枕やらクッションやらを持ってきて俺の体を寄っ掛からせてくれた。
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