笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
智side
今日の櫻井さん、なんだか変。
妙に落ち着きもないし、ずっとぼんやりしてるし。
……やっぱり、僕なんかといても……
和「……考えすぎじゃない?」
「そう?」
和「だって、付き合おう、って言ってくれたんでしょ?」
「うん……。」
和「ほら、あれじゃない?男の子と付き合うのが初めてだからどうしたらいいのか分からないんじゃないの?」
そうなのかなあ?と、その時は納得したけど、
少し僕と目があっただけで素早く顔を背けるし、
以前にもまして落ち着きがなかったり。
もしかして…付き合うのを止めよう、とか言われるのかな?
手を繋いだりとか、肩を抱いてくれたりとかはあるけど、
それ以上のことがなくて……。
和「あのさ…これは提案なんだけど…」
二宮くんは僕のそばに来て囁くように言った。
和「自分から迫るのもアリなんじゃない?」
「エエッ!!」
でも……どうやって…?
黙ってしまった僕を見て、二宮くんが平然と言いはなった。
和「具体的にはああしろ、って言えるほど俺も場数踏んでないんでなんとも言えないですけど、自分からチューするとか?」
頑張って?と、励まされた。
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