笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
「ごっ、ごめんなさい!!」
翔「いいよ?可愛い寝顔も拝めたし?」
もー、最悪。
恥ずかしさで俯いたままでいると、
翔くんは衝撃的なことを口にした。
翔「ベッドで寝る?」
「ええっ!!」
い、いきなり?
翔くん、色々段取りとばしてない?
「で、でも……」
どうしよう?いきなり誘われるなんて夢にも思ってなかった。
キスだって…まだしてないのに。
しどろもどろになっている僕を見、
その理由に気がついた翔くんが慌てて否定する。
翔「ご、ごめん!!今のはその……そういう意味じゃなくて…ち、ちゃんとしたところで寝た方がいい、って意味で…」
「あっ!!そ、そうなんだあ。僕はてっきり……」
翔「てっきり…って……え?」
「あ…」
驚いて僕を見る翔くんの顔が瞬間的に赤くなる。
お互いに固まって、動かないことほんの数秒。
翔くんが顔を逸らしながら言った。
翔「俺…今日はここで寝るから?」
「でも、体に悪いし?」
翔「……そうなんだよなあ。いろんな意味で?」
言葉尻は上手く聞き取れなかったけど、確かそう言ってたような気がした。
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