笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
智「ふふっ。翔くん、て温かい♪」
「温かいどころじゃないよ?智くんが煽るから熱くてたまんないよ?」
智「とか何とか言って、眠たいから温かいんじゃ…」
止まらない生意気な唇を塞いだ。
今度はさっきみたいに、唇と唇を合わせるだけじゃなくて、
互いの唇の形や湿り具合だとか体温だとかが分かるぐらいの長さで。
智「………しょ…くん。」
「俺を揶揄った罰。」
智「…ごめんなさい。でも…もっと……」
「もっと……?」
智「もっと……して……ほしい。」
潤んだ瞳に吸い寄せられ、智くんの唇に何度も何度もキスをする。
智「ねぇ、翔くん…?」
「…今度は…何?」
擦り寄せられる智くんの体は熱くて、
風呂上がりのシャンプーの香りが必要以上に鼻についた。
智「何だか……体が……熱くて……その……。」
もう、限界だ、と言わんばかりの智くんの蕩けそうな目。
そんな目で見られたら、
まあ、言わずもがな、俺もなんだけど?
同性相手に、こんなに煽られるなんて、夢にも思ってなかった……。
智くんをベッドに横たえ見下ろす。
「……辛かったら言って?」
智くんは少しだけ目を伏せこくんと頷いた。
俺は智くんの目を見つめたまま、パジャマのボタンを外した。
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