笑い、滴り、装い、眠る。
第7章 雨の日は家にいて
「…帰る。」
繋いでいた手を乱暴に振りほどき、潤の制止する声も無視してずんずん歩いてゆく。
でも、僕よりも長い足で、
僕よりも長いストライドで歩く潤にはすぐに追い付かれてしまって、あっという間に僕は潤の腕の中に囚われた。
潤「怒ったんならゴメン。謝るよ?」
「…怒ってるし。」
潤「んじゃあ、ゴメン。」
「しかも激オコだから!」
潤「そっかぁ…激オコか…」
プリプリする僕を抱きかかえたままどうすっかな?と、潤は大きな一人言を呟いた。
潤「じゃあ…キスするか?」
「はぁっ?」
その抗議を含めた僕の驚きの声も無視し、潤は僕のアゴを持ち上げキスしてきた。
「ばっ…ばっかじゃないの?」
潤「えー?だって、誰も見てないじゃん?」
と、またも塞がれる。
今度は唇同士が触れ合うだけのキスとかじゃなくて、
舌と舌を絡め合う濃厚なキス。
「ゃ……んっ…見られるっ…」
潤「だったら…見せつけてやるよ。」
熱っぽく見つめてくる目に射竦められ、呆然と潤の顔を見つめる。
潤「俺が智のことをどれだけ好きなのか、ってのを。」
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