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触感

第1章 歯医者

「そう言えば名前変わってましたね。」


月が変わり保険証を提示したからだ。



バレた。



結婚してること。



遅かれ早かれ知られることにはなるけど、なぜかモヤモヤが胸の中に広がった。


「これから何て呼びましょうね。サイトウさんのままが良い?それとも新しい名前のサトウさん?って、あんまり変わらなかったんだね。あははは」



まただ。



タオルが顔にかかってるから声しか聞こえないのが残念。


笑ってる時の顔が見たかった。


「どちらでも良いですよ。大して変わらないんで。あはは」


ちょっと言ってみようかな。



「なんなら下の名前でも良いですよ。」



「アキさん…。」



うわぁ〜〜〜。



今のでパンツも濡れた。苦笑。

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