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路地裏酒場の占い師

第1章 あ、忘れてた!「お題小説参加作品」(ここに書くな!)

 私の名前は、水龍謎孔(すいりゅうめいこう)。占い師。本名と年齢はいいでしょ。

 今のでドッと疲れたわ。

 ちょうど会社の残業帰りのお客さまが、三人いらした。

 普通に飲んで、ちょっとしたものを食べてくださってる。

 まあ、ありがたい。

 この三人は、三人だけで話している。私と話をしたがる客って、ちょっと鬱陶しいんだよねぇ~。

 女性と話をしながらの方が、美味しいお酒が飲めるって言うけど、酒の味は変わらん。一緒。

 私を口説いて、手を握る客。

 正直、死ね。

 夢の石で呪いかけるぞバーロー!


『チリーンチリーンチリン』

 風鈴が鳴った。占いのお客さまね。

 えっ? 他のお客さまが入ると、鳴らないのかって?

 入り口が違うの。扉が2つあるの。スナック夢には、こちら。占いと悩み相談はこちらってね。つまり、占いの扉を開ければ、風鈴が鳴るのよ。

 

 30代くらいの細身の男性が……逆立ちで入ってくる。

「すいません……しゃちほこになりたいんですが」

「お帰りください」



 夢の石、使わせてよ!!

 占いをさせてよ!!

 なぜ、しゃちほこになりたいの!?

 なら、自分と相性がいい城を先に見つけなさい!!











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