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どうして私だけ…

第1章 生活



翌朝。

朝練がある純奈よりも遅く、
凛花は施設を出る。


「行ってらっしゃい」


まだ新しそうなエプロンを着たお姉さん職員が、
遠慮がちに声をかけてくる。


名前も知らない。
いつまでいるかな。
そんないじわるなことを考えてしまう。


優等生凛花。
みんなそう言うけれど。


スカートもあまり折らずに
教科書の入ったスクバを持って
施設を出た。


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