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運命の人

第1章  出逢い


それから一週間。

また同僚のまりちゃんに相談していた。
まりちゃんはわたしのお姉ちゃん的存在だ。


まりちゃん
『まりなちゃん、第一希望どうやったん?』

まりな
『もう最悪。散々やった。』
『藤原さん最後期待させるようなこと言ってくれてたけど』
『あれで合格してるほうがびっくりする。』

まりちゃん
『受かってると思うけどなー。』
『そこまで言っておいて、不合格とかそんな人いややな!』

まりな
『ま、確かに。。。』
『そんなことより仕事がんばろう!』

そんな話をしていた日の夜、
本命の会社から合否連絡がきた。

結果は、、、


なんとまさかの合格。



急いでまりちゃんに報告した。


わたしは内定者面談の日程を早々に決めた。

来年から、藤原さんと一緒に働けるのが本当に嬉しかった。

人間としても、本当に素敵な魅力のある人で、本当に楽しみにしていた。


アルバイト先にも退職する旨を伝え、
わたしは約5年間続けた仕事の残りの出社日数と
新しい会社での希望に心を躍らせていた。

そして、占い師に言われた3月に出会う運命の人は藤原さんだと信じて疑わなかった。


それからは、内定者面談では入社日を最終的に決定し
藤原さんとも話す機会があった。

藤原さん
『今のうちの営業成績トップの女性がそろそろ移動してくるから。』

とある女性の話ばかりだった。


少し嫌な予感がした。

女の直感というか、本能というか、、、

なにかスピリチュアル的なものが働いた。


それから、入社日まではがむしゃらにバイトを楽しんだ。


常連のお客様、他店舗のスタッフ、同僚、、、

これまでお世話になった全ての人に感謝の気持ちと
大好きな職場で働ける喜びを噛み締めていた。


年が明け、入社日までは本当にあわただしかった。

おかげさまで喉がつぶれてしまった。

まりな
(さいあくやん・・・)
(声、がすがすやねんけど・・・)


そんな状態で、新しい会社で初出社日を迎えた。

営業時間は、10時から。

9時50分ごろに到着し、受付受話器をとった。

まりな
『本日からお世話になります。永石です。』
(ほとんど声がでない…)

ガチャ

藤原さんが出てきた。

藤原さん
『永石さん、声どうしたの?大丈夫?』


と言われながら事務所に入った。

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