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無表情の宇野くん

第103章 宇野くんと笑顔の練習。

修学旅行の夜、クラスメイトで、ショートカットで笑顔が眩しく、優しい少女、五味さんに告白をした宇野くん。


しかし五味さんは笑顔を見せてくれたら考えると、だから宇野くんは、過去に何があったのかは知らないが、体育館裏で笑顔の練習をしている。


口角を手で上げてみたり、面白い妄想をしてみたり、けれど、どれも宇野くんの表情を変えることはできない。


私は彼の過去について、少し、気になった。


しかし、私がまた彼のことについて深入りするのは野暮だろう。


もしも彼が笑えたとして、私がそんな秘密を知っていることを、調べたことを彼が知って、また彼が無表情になっては嫌だ。


五味さんと仲良く、彼には幸せに過ごしてもらいたい。


だから私は、宇野くんを陰ながら応援することにした。

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