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巡る季節をあなたと

第1章 7月 七夕

sideS

…わかりやすすぎだろ

最近の松潤の様子からニノへの気持ちを察した

「ねー、しょーちゃん」

ぼんやり考えていると、恋人の声がした

「松潤ってつきあってる人とかいるのかな?」

「さあ?いないんじゃない?」

相葉さんの質問でピンときた

ニノ、うちの相葉さんに松潤のこと相談したな

ってことは、松潤とニノって両思いなんじゃない?

「ニノって松潤のこと、好きなの?」
「え?な、なんでニノ?いや、知らないよ!」

わかりやすすぎだろ

微笑ましくて胸の奥がぎゅっとなる

「そっか。ま、でも、今度、ニノと松潤も誘って飲めたらいいよね」

平静を装ってそう続けると「そだね」と明るい返事が返ってきた

リーダー、ごめん笑
あとでちゃんと報告します

いったん、心の中でリーダーに謝罪したあと、相葉さんと計画を立てる

「七夕の日はどう?俺、ニノ誘っとくよ!」
「お願いね」
「松潤は雰囲気見て誘ってみる」

ウキウキ感が愛しい


そして、当日

「翔くん、取材頑張って」
「ありがとう」
入れ違いに部屋から出てきた相葉さんと目を合わす
「ニノと松潤、楽屋にいる」
「うん。松潤も誘って先にお店行ってるね」
「すぐ追いかける」
「待ってます」


取材を終えて、携帯を確認すると『松潤に断られた』と相葉さんからのLINEがあった

急いで楽屋に向かう

松潤はまだ楽屋にいて、複雑そうな顔をしていた

「松潤も行こうよ」

何気ないふりをして誘う

「俺、相葉さんに告白しようと思ってるからさ」

もうつきあってるけど、何かと理由をつけて松潤を誘い出す

あと、もうひとつのメッセージに気づいてくれた?

男が男を好きでもいいんだよ
松潤も気持ち、伝えちゃいなよ

「じゃあ、行こうかな」



「遅くなってごめん」
松潤と店に入ると相葉さんの目が輝いた

翔ちゃん、松潤誘えたの?すごい!

目が賞賛の思いを話していて、嬉しくてむずがゆい思いになった

これくらい当然

嬉しいのに隠して、そんな視線を返す

やっぱり翔ちゃんすごいなぁ

言葉がないのにわかってしまうから、もう重症だ

すると、突然ニノが腰をあげた

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