巡る季節をあなたと
第2章 相合傘
sideM
ニノがホテルに帰っていく
スタッフに言われるまでニノが濡れてることに気づかなかった
あとで、ありがとうとごめん、言わなきゃな
打ち合わせを終えたのは夜中で、急いでホテルに戻り、ニノの部屋を訪れた
ノックをしても返事がない
「松潤おかえり」
「リーダー、ただいま」
「ニノなら翔ちゃんの部屋にいると思うよ」
「ありがとう」
…珍しい
何も考えず翔くんの部屋をノックした
「あ、ああ。松潤、お疲れ」
腰にタオルを巻いた翔くんが出てきた
「え、あ、タイミング…悪くてごめん」
「大丈夫。どうかした?」
「あの、ニノいる?」
「いるはいるけど…」
「しょーくーん、まだですか?」
部屋の奥から酔ったニノの声がした
「ちょっとごめん」
無理やり押し入るとベッドでシーツに包まってるニノがいた
「潤くん…?」
シーツを少しめくると、ニノは裸で。
「…邪魔したな」
大股で部屋を出る。
部屋に戻ってきて、なぜこんなに腹立たしいのか不思議に思った。
ニノは俺の所有物じゃないし、誰の部屋で何をしててもいいはずなのに。
「なに、イライラしてんだよ…」
眠れなくなって、ホテルの自販機にビールを買いに出た。
明日も仕事だからあんまりがっつりは飲めないが、少しならいい睡眠をもたらしてくれる。
「…潤くん」
自販機のプラスチック面に反射して声の主が見える。
「ニノ」
ニノはもう服を着ていて、酔いも冷めたようで。
でも、少し目を潤ませて立っていた。
「あー…傘、ありがとな。てか、さっきはごめん。」
「ううん、あの、違うんですけど」
「え?」
「翔ちゃんとは何もしてないっていうか、なんていうか」
「別にどっちでもいいけど」
ああ、なんでこんな冷たく言ってしまうんだろ。
「そ、そうですよね」
ニノが部屋に戻っていく。
「…ったく」
何やってんだ、俺。
その場で一気にビールを飲み干した。
…足りない。
もう一本買い、また飲み干す。
…まだ。
目を覚ますと、隣りにニノがいた。
ニノがホテルに帰っていく
スタッフに言われるまでニノが濡れてることに気づかなかった
あとで、ありがとうとごめん、言わなきゃな
打ち合わせを終えたのは夜中で、急いでホテルに戻り、ニノの部屋を訪れた
ノックをしても返事がない
「松潤おかえり」
「リーダー、ただいま」
「ニノなら翔ちゃんの部屋にいると思うよ」
「ありがとう」
…珍しい
何も考えず翔くんの部屋をノックした
「あ、ああ。松潤、お疲れ」
腰にタオルを巻いた翔くんが出てきた
「え、あ、タイミング…悪くてごめん」
「大丈夫。どうかした?」
「あの、ニノいる?」
「いるはいるけど…」
「しょーくーん、まだですか?」
部屋の奥から酔ったニノの声がした
「ちょっとごめん」
無理やり押し入るとベッドでシーツに包まってるニノがいた
「潤くん…?」
シーツを少しめくると、ニノは裸で。
「…邪魔したな」
大股で部屋を出る。
部屋に戻ってきて、なぜこんなに腹立たしいのか不思議に思った。
ニノは俺の所有物じゃないし、誰の部屋で何をしててもいいはずなのに。
「なに、イライラしてんだよ…」
眠れなくなって、ホテルの自販機にビールを買いに出た。
明日も仕事だからあんまりがっつりは飲めないが、少しならいい睡眠をもたらしてくれる。
「…潤くん」
自販機のプラスチック面に反射して声の主が見える。
「ニノ」
ニノはもう服を着ていて、酔いも冷めたようで。
でも、少し目を潤ませて立っていた。
「あー…傘、ありがとな。てか、さっきはごめん。」
「ううん、あの、違うんですけど」
「え?」
「翔ちゃんとは何もしてないっていうか、なんていうか」
「別にどっちでもいいけど」
ああ、なんでこんな冷たく言ってしまうんだろ。
「そ、そうですよね」
ニノが部屋に戻っていく。
「…ったく」
何やってんだ、俺。
その場で一気にビールを飲み干した。
…足りない。
もう一本買い、また飲み干す。
…まだ。
目を覚ますと、隣りにニノがいた。