君がいる風景
第13章 新入り
2、3日でホールとキッチンのスタッフ全員を
親しげに下の名前で呼ぶくらい
いかにも自然な感じで誰のふところにでも
はいっていけてるかず。
人あたりの良さに俺と翔ちゃんは心底感心してた。
ラスト時間で仕事が終わって翔ちゃんと帰ろうと
ロッカーに行くと
そこには相葉ちゃんに、松潤、それにかずと談笑
してる翔ちゃんがいた。
「あ、智くんおつかれさまっ」
「智兄、おつかれ」
「今からさ、俺ん家でさ
ニノの歓迎会しよっかぁって話してたとこなんだ。」
フリーターの相葉ちゃんはこの店の近くで部屋を
借りててバイト仲間がよく飲んでは寝泊まり
してるって聞いたことがある。
チラッと翔ちゃんを見て目を合わせようと
するけど、かずと松潤が話しかけてて、なかなか
こっちを見てくれない。
「ねえねえ大ちゃんもいいよね?」
「ん、ああ…俺はいいけどさ」
「智兄よかったぁ。潤くんも、翔ちゃんもいけるって言ってくれたんだ。」
あの松潤のことを潤くんなんて親しげに呼んでる。
マジで怖いもの知らずなヤツ
酒とツマミをコンビニで買うことにして
男同士、気兼ねなく呑むことになった。
翔ちゃんと並んで前を歩く3人についていく。