君がいる風景
第13章 新入り
「ちょっと、2人してなにぼうっとしてんの!
はやく歩いて来なよ」
「ほら、智くん行こ」
「ああ、ありがとな翔ちゃん。 」
「これ、智くんにあげるね。
俺まだうちに大っきいのが有るから。」
にっこり微笑みながら
年の離れた弟がよく怪我したり、ヤケドしたりするからいつもバックに救急キットを入れて持ち歩いてるんだって話してくれた。
「なーに、2人で見つめ合ってたんだよ
智、やっぱ翔くんのこと狙ってんじゃん」
「うるせえよ、さっきヤケドしたところに
薬つけてもらってたんだよ」
「じゃあ、俺も、ここヤケドしてんだよねぇ」
セクシーな唇を指差して笑ってる松潤を本気で
ぶん殴りたくなった。
「あ、もう塗り薬は智くんにあげたから
智くんに塗ってもらってね」
「よしこい!松潤っ!
おまえの唇が腫れあがるくらい塗り込めてやる」
「智なら、要らねぇし。
俺はかわい子ちゃんしか手当てさせないって
決めてるから。
ニノもかわい子ちゃんだからイイかな」
「でも、わたしの治療は高くつきますよ。」
「うひゃひゃひゃ
ニノって結構な守銭奴だもんね
学生時代によくノート借りては昼飯代だの、
おやつ代だのってせしめられたもん」
「あんなの格安だわ!
今日は相葉さんの奢りだよね、うんと高いの呑まなきゃ」